@misc{oai:mpu.repo.nii.ac.jp:00000535, author = {小笠原, 広実 and Ogasawara, Hiromi}, month = {2014-03-11}, note = {本研究の目的は、精神を病む患者の自立を支えていくために目標像を描くまでの看護師の思考過程の特徴を明らかにすることである。研究対象は、対応困難事例の検討会に参加した看護師と、研究者(自己)の認識である。第1段階で作業仮説を立て、第2段階でその仮説検証を行なった。第1段階では、看護師の描く目標像に変化があり、その変化について看護師の言動が表現されている事例を選択し、討議過程を再構成して資料とした。次に〈看護師が注目した患者の状況と変化〉〈看護師の認識〉〈研究者が看護師とは異なる目標像を描いたときの認識〉〈研究者が想起した知識〉からなるフォーマットを作成し、キイセンテンスを記入して研究素材とした。各事例からとり出した〈研究者が想起した知識〉を類別し、さらに看護師と研究者の目標像の描き方の特徴を取り出し、比較検討を行い、その結果を作業仮説とした。第2段階は、看護師の目標像が変化し、患者の自立を促進させる看護に結びついた事例検討の局面を研究素材として分析を行なった。その結果、精神を病む患者の自立を支える看護師の思考過程の特徴が、以下のように明らかになった。1.患者の自立を支える看護師の描く目標像は、《日常生活行動が自立でできる》から、《患者の認識が健康に働いている》に変化した。認識がどのように働けばよいかという抽象度の高い目標像は、その患者の持てる力を生かした目標像に変化し、さらに、患者を取り巻く生活環境全体が整えられた目標像に発展した。2.看護師が目標像を描き直す転換点では、1)認識の健康な働かせ方や認識の育まれ方についての知識を想起して、その患者の認識をより健康に働かせるための刺激となる材料は何かと探し始めた。2)看護師は、認識についての知識を想起して、患者との関わりを客観視したところ、今と同じ関わりの繰り返しでは患者の力をおさえることになると気づいた。3)コミュニケーションの原則についての知識を想起することにより、看護師は自己の関わり方の客観視ができた。看護師の判断のみで関わっていたことや、看護師が自身の気持ちを患者に伝えていないことに気づいたことにより、患者の認識に関心が向いた。4)看護師が患者の言動をみて、予想外の力を持っていると気づき驚く体験をしていた。3.目標像を描くときに想起した知識は18項目取り出され、①認識の健康な働かせ方②認識がうまく働いていない状態 ③認識の育まれ方 ④人間が健康に生きているあり方。 ⑤コミュニケーションの原則 ⑥看護とは何か、に類別された。看護師は、これらの知識を想起することにより、自己の看護を客観視することができ、新たな目標像を描いた。4.看護師と研究者が目標像を描いたときの思考過程の特徴の相違から、【看護師が患者の自立を支えるための目標像を描くときの視点】を12項目取り出した。}, title = {精神を病む患者の自立を支える看護師の思考過程 : 対応困難事例の分析を通して}, year = {}, yomi = {オガサワラ, ヒロミ} }