@misc{oai:mpu.repo.nii.ac.jp:00000526, author = {毛利, 聖子}, month = {2014-03-11}, note = {本研究は、実践の場で看護理論(看護実践方法論)を適用しようとしても使いこなせなかった筆者が、看護理論に導かれながら看護を展開していく修得過程にどのような論理がひそんでいるかを、自己の実践を通して分析し、理論から学び始めた学生の実習場面の分析と比較して、看護理論の修得過程における共通構造を探り、理論を適用するための有用な知見を得ることを目的とする。 研究対象は、理論を学び直し看護を展開した自己の看護実践における認識、および、看護理論を体系的カリキュラムのもとに学ぶ学生の臨地実習における認識とした。 研究方法は、受け持ち患者との関わりを再構成して資料とし、その中から患者によい変化が現れ、かつ看護者(学生)の認識も変化した場面を選んで研究素材とした。 分析方法は、まず研究素材を精読し、看護者(学生)の認識の変化の性質を浮き彫りにするために、プロセスレコードに「後で振り返って想起したそのときの判断や像」「看護者の認識の変化の判断根拠」の項目を持つ分析フォーマットを作成し、内容を書き入れた後「看護者(学生)の頭の働かせ方の事実」を取り出し、その内容の抽象度を上げて、「看護者(学生)の認識の変化の性質」を抽出した。次に、看護者―患者のかかわりの場面全体を通し、患者の自力で解決できない問題がどのように解決されていったか、看護実践方法論に照らして吟味した。さらに、場面全体にどのような論理が潜んでいるかを抽出し、看護理論とのつながりを吟味した。そして、看護者(学生)の認識の変化の性質から「看護理論の修得過程のポイント」を取り出した。最後に、看護者と学生の看護理論の修得過程のポイントを一覧にし、その共通性を吟味し、共通構造を抽出した。 その結果、「看護理論の修得過程の共通構造」として以下の知見を抽出し得た。1.不調和なところ・気になるところが見える。2.看護者の認識が作り替わる。3.患者像が膨らむ。4.立場の変換ができる。感情が揺さぶられ、相互浸透が進む。5.方向性が見える(定まる)、見通しが立つ。6.関わり続けていくことができる。7.目標像が描ける。 以上より、看護理論を自分のものとしていくプロセスの中にこの7項目があることがわかった。この7項目は、看護理論の目的論・対象論・方法論を内包したものであり、常に個人の看護者の頭の中でつながりあって動いていることがわかる。また、看護理論の学習段階から適用段階の過程における階段をのぼる「論理」であり、この7項目を様々な対象に適用していくことで、看護理論の修得を促進させ、意識的適用のはたらきをより進めるものにつながると考えられた。}, title = {看護理論の修得過程における共通構造の可視化}, year = {} }